色々な生き物たち|男子部中等科2年[2022]

 コツコツと小気味良く鳴る音。途端に香る木の優しさ。授業が始まる木工教室の日常の一コマ。生徒たちは沢山の道具を工夫して使いながら、木を削って立体的に形を成すことの難しさに挑戦する。ようやくして得たボリュームに、今度は様々な色や質感の異素材を出合わせてみる。既存の美味しいレシピをなぞる学びではなく、自分だけの未知の調和を思索するこの時間の累積が、一番尊く葛藤も多い学びの本質だと思っている。これが経験となり、いつの日か自らをもカタチヅクル糧として。

 授業から生まれた未知の生き物たちは、まだどこかぎこちなくて、料理人の作った一流のレシピの様ではないかもしれない。しかしこれが、生徒一人ひとりの個性をカタチとして纏った、今のリアルなのだと思う。




*写真をクリックすると作品全体をご覧いただけます





指導|酒井恒太